相談者の来訪と依頼内容

婚約者への拭えない不安

横浜市内のIT企業に勤務する中村由紀さん(仮名、28歳)から、婚約者について調査してほしいという依頼がありました。由紀さんは来春に予定している結婚式を控えながら、婚約者に対する不安を抱えていました。

「愛していることに変わりはないんです。でも、このまま結婚して大丈夫なのか、どうしても確信が持てなくて」

由紀さんの婚約者は、横浜に本社を置く商社に勤務する森田翔太さん(仮名、32歳)。半年前に合コンで知り合い、3か月前にプロポーズを受けました。交際期間は短いものの、周囲からは「理想的なカップル」と言われる二人でしたが、由紀さんには気になることがいくつかありました。

金銭感覚の急変

最も大きな不安は、翔太さんの金銭感覚でした。商社マンとして年収は600万円程度と決して悪くないはずなのに、なぜかいつもお金に余裕がないような素振りを見せることがありました。

「最初の頃はみなとみらいの高級レストランに連れて行ってくれていたのに、ここ1〜2か月は『節約しよう』と言って安い店を選ぶことが増えました。急にお金を気にするようになったんです」

具体的には、交際初期には1万円を超えるディナーコースを当然のように注文していた翔太さんが、最近では3000円程度のファミリーレストランを提案することが多くなっていました。「ボーナスの支給が遅れている」「会社の業績が良くない」といった説明をしていましたが、商社勤務の同僚に確認すると、そのような話は聞いたことがないと言われました。

行動パターンの変化

また、翔太さんが最近よくスマートフォンを気にするようになったことも気になっていました。着信があっても由紀さんの前では出ないことが増え、何となく落ち着かない様子を見せることがありました。

「以前は電話にすぐ出ていたのに、最近は『後でかけ直す』と言って出ないことが増えました。LINEの返事も遅くなって、何か隠し事があるのかと心配になりました」

さらに、翔太さんの帰宅時間も不規則になっていました。「残業が増えた」と説明していましたが、疲れている様子があまり見られず、むしろイライラしていることが多くなっていました。

結婚への不安

「結婚したら仕事を辞めて家庭に入る予定なんです。もし何か隠し事があるなら、今のうちに知っておきたいと思って。交際期間が短いので、まだ知らない部分がたくさんあると思うんです」

由紀さんの真剣な表情と、その言葉から感じられる決意を受けて、当事務所では翔太さんの生活実態について詳細な調査を実施することになりました。

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調査計画の策定と初期調査

調査方針の決定

由紀さんからの詳細な聞き取りを基に、以下の調査方針を策定しました。まず翔太さんの平日と週末の行動パターンを把握し、金銭感覚の変化の原因を探ること。次に、帰宅時間の遅れや電話対応の変化の理由を調査すること。そして、交際初期と現在の生活態度の違いについて、具体的な原因を特定することでした。

調査期間は2か月間とし、翔太さんに気づかれないよう慎重に進めることを最優先としました。

基本的な生活パターンの把握

調査は翔太さんの基本的な生活パターンの確認から始めました。翔太さんは横浜市西区の築10年のワンルームマンションに一人暮らしをしており、平日は朝8時頃に出勤、以前は夜7時頃に帰宅していたのが、最近は9時から10時の間に帰宅することが多くなっていました。

まず1週間、翔太さんの出勤から帰宅までの行動を追跡しました。朝の出勤は規則正しく、会社にも定時に到着していることが確認されました。しかし、退社時間に大きな変化がありました。

退社後の空白時間

翔太さんは由紀さんには「最近残業が多い」と説明していましたが、実際には毎日17時30分頃に会社を出ていることが判明しました。では、帰宅までの2時間半から3時間の空白の時間は何をしているのか。

追跡調査により、翔太さんが会社帰りに頻繁に立ち寄っている場所が判明しました。それは横浜駅西口にあるパチンコ店「プラザ横浜西口店」でした。

パチンコ依存の発覚

平日のパチンコ通い

さらに詳しい調査を進めると、翔太さんのパチンコ通いの深刻さが明らかになりました。平日は会社帰りに必ずパチンコ店に立ち寄り、平均して2〜3時間を過ごしていました。負けた日は特に機嫌が悪く、勝った日でも興奮状態で帰宅していることが観察されました。

調査開始から1週間の記録では、翔太さんは平日5日すべてでパチンコ店に通っていました。使用金額は直接確認できませんでしたが、ATMでの引き出し頻度と滞在時間から、相当な金額を使っている可能性が高いと判断されました。

週末の長時間滞在

週末の調査では、さらに深刻な実態が明らかになりました。土曜日の調査では、翔太さんは朝10時の開店と同時にパチンコ店に入り、途中食事のために1時間程度外出した以外は、夜8時の閉店まで店内にいました。実に9時間以上をパチンコに費やしていたのです。

日曜日も同様で、由紀さんとのデートがない日は、朝から夕方まで長時間パチンコに興じていることがわかりました。

デートキャンセルの真の理由

特に問題だったのは、翔太さんが由紀さんとのデートをキャンセルしてまでパチンコに行くことがあったことです。調査期間中に2回、「急な仕事が入った」「体調が悪い」という理由でデートを断っておきながら、実際にはパチンコ店で時間を過ごしていることが確認されました。

1回目は土曜日の昼からのデートを「急に会社から呼び出しがあった」とキャンセルし、実際はその時間にパチンコ店にいました。2回目は日曜日の映画鑑賞の約束を「風邪気味で」と断り、やはりパチンコ店で過ごしていました。

パチンコ店での観察により、翔太さんが負けが込むと明らかにイライラし、台を強く叩いたり、独り言を言ったりする様子も確認されました。ギャンブルによるストレスが、翔太さんの行動や性格にも影響を与えていることが明らかでした。

経済状況の詳細調査

ATM利用状況の調査

翔太さんの経済状況についても詳しく調査しました。商社マンとしての年収は確かに600万円程度でしたが、パチンコでの支出が家計を深刻に圧迫している状況が見えてきました。

調査期間中、翔太さんが異常に頻繁にATMを利用していることが確認されました。パチンコ店の前後には必ずATMに立ち寄り、時には同じ日に複数回利用することもありました。特に消費者金融のATMを利用している場面も複数回目撃され、翔太さんが借り入れを行っている可能性が高いことがわかりました。

借金の兆候

消費者金融のATMでの引き出し時の翔太さんの表情は暗く、明らかに不安そうな様子でした。また、引き出し後にスマートフォンで何らかの計算をしている様子も見られ、借金の返済計画を立てている可能性が推測されました。

年収600万円という収入があるにも関わらず、頻繁な借り入れを必要とする状況は、パチンコでの損失が相当額に上っていることを示していました。ギャンブル依存が治らない限り、借金は増え続ける危険性が高いと判断されました。

生活費の圧迫

翔太さんの生活費も明らかに圧迫されていました。以前は高級レストランでの食事を楽しんでいた翔太さんが、最近は安価なファストフードや弁当で済ませることが多くなっていました。身なりについても、以前ほど気を使わなくなり、靴や衣服の手入れが行き届いていない様子が見られました。

職場および周辺での情報収集

勤務先周辺での聞き込み

翔太さんの勤務先周辺での観察と聞き込みにより、最近の翔太さんの様子について貴重な情報を得ることができました。同じビルで働く他社の社員に自然な形で話を聞いたところ、「最近、昼休みに一人でいることが多い」「以前より元気がない様子」という証言がありました。

「前は同僚と楽しそうに昼食を取っていたのを見かけましたが、最近は一人でコンビニ弁当を食べていることが多いですね。話しかけても上の空のような感じで、何か悩み事があるのかもしれません」

近隣飲食店での変化

会社近くの飲食店でも、翔太さんの変化が確認されました。以前は同僚とランチを楽しんでいた翔太さんが、最近は一人で安価な定食を注文することが多くなっていました。

「最近、お金の話をすることが増えました」と飲食店のスタッフは証言しました。「『今月は厳しい』『ボーナスまで我慢』といった話をよく聞きます。商社の方なので収入は良いはずなのに、不思議だなと思っていました」

昼休みのパチンコ通い

さらに衝撃的だったのは、翔太さんが昼休みにもパチンコをしていることでした。会社から徒歩5分の場所にあるパチンコ店で、30分程度の短時間でパチンコを楽しんでいる姿が確認されました。

昼休みという限られた時間でもパチンコをせずにはいられない状況は、翔太さんのギャンブル依存が相当深刻であることを示していました。

由紀さんへの中間報告と心理的サポート

中間報告の実施

調査開始から約3週間後、由紀さんに中間報告を行いました。パチンコ通いの実態、借金の可能性、職場周辺での状況など、次々と明らかになる事実に、由紀さんは大きなショックを受けました。

「まさかギャンブルをしているなんて思いませんでした。お金がないと言っていたのは、そういう理由だったんですね。交際期間が短かったので、まだ知らないことがたくさんあったということですね」

由紀さんは涙を流しながらも、事実を受け入れようとする強さを見せていました。

由紀さんの心理的葛藤

中間報告後、由紀さんは深い葛藤に陥りました。愛している翔太さんを信じたい気持ちと、明らかになった事実を受け入れなければならない現実の間で揺れ動いていました。

「もしかしたら一時的なものかもしれません。何かストレスがあってギャンブルに逃げているだけかも。私が支えれば、きっと良くなると思うんです」

しかし、同時に現実的な不安も抱えていました。「でも、結婚したら私が専業主婦になる予定です。翔太さんがギャンブルで借金を作り続けたら、私たちの生活はどうなるのでしょうか」

継続調査の決断

様々な葛藤を経て、由紀さんは最終的に調査の継続を決断しました。「最後まで調査を続けてください。すべてを知った上で、どうするか決めたいんです。中途半端な状態で結婚して、後悔するよりも、今すべてを知りたいです」

当事務所では、由紀さんの精神的な負担を考慮しながら、調査を継続することにしました。

翔太さんの生活実態の全容

平日のスケジュール詳細

約1か月の詳細な調査により、翔太さんの生活実態が完全に明らかになりました。翔太さんは由紀さんには理想的な婚約者を演じていましたが、実際には深刻なギャンブル依存の問題を抱えていました。

平日の典型的なスケジュールを見ると、朝8時に自宅を出発して通勤し、8時30分に会社に到着して通常業務を行います。昼休みには近隣パチンコ店で30分程度の短時間プレイを楽しみ、17時30分に定時退社します。その後18時から21時まで横浜駅西口のパチンコ店で長時間プレイし、21時30分頃に帰宅するという毎日でした。

このスケジュールを見ると、翔太さんの1日のうち3時間以上がパチンコに費やされていることがわかります。

週末の深刻な状況

週末は状況がさらに深刻でした。由紀さんとのデートがない土日は、ほぼ全ての時間をパチンコに費やしていました。

土曜日の典型例を見ると、朝10時のパチンコ店開店と同時に入店し、昼食のため13時から14時の1時間だけ一時外出しますが、14時から20時の閉店まで再びパチンコに興じるという状況でした。

このような生活を続けていれば、経済的な困窮は避けられません。また、ギャンブル以外の趣味や社会的な活動が全くない状況も問題でした。

嘘の積み重ね

翔太さんが由紀さんについていた嘘も詳細に記録されました。

調査期間中、翔太さんは「残業で遅くなる」と言いながらパチンコをしていた日が15日間、「友人と会っている」と言いながらパチンコをしていた週末が8日間、「実家に帰っている」と言いながらパチンコをしていた日が3日間、「体調不良」を理由にデートをキャンセルした日が2日間ありました。

これらの嘘は、翔太さんがパチンコ時間を確保するために意図的についたものでした。

ギャンブル依存症の専門的分析

ギャンブル依存症の症状

翔太さんの行動を専門的に分析すると、明らかにギャンブル依存症の症状が見られました。

翔太さんの生活は完全にギャンブルを中心として設計されており、パチンコ時間を確保するために日常的に嘘をつき、借金をしてまでギャンブルを続けていました。また、ギャンブル以外の活動への関心が著しく低下し、負けた時には激しいイライラを見せ、ギャンブルをやめられない強迫性も顕著でした。

これらすべてが翔太さんに当てはまっており、専門的な治療が必要な状態であることが明らかでした。

回復の困難性

ギャンブル依存症は、本人の意志だけでは回復が困難な病気です。専門的な治療と長期間のサポートが必要であり、回復には数年から数十年かかる場合もあります。

また、結婚というライフイベントがギャンブル依存症の治療に良い影響を与えるという保証はありません。むしろ、結婚によるストレスや責任感が、逆にギャンブルへの依存を強める可能性もあります。

最終調査結果と総合的な報告

調査結果の総括

2か月間の徹底的な調査により、翔太さんについて以下の事実が明らかになりました。

まず、深刻なギャンブル依存症であり、パチンコに1日3時間以上、週末は10時間近くを費やしていることがわかりました。これは明らかに病的なレベルの依存状態でした。

次に、ギャンブル資金確保のために消費者金融から借り入れを行っており、経済状況が深刻に悪化している可能性が高いことがわかりました。年収600万円という収入がありながら、生活費も圧迫されている状況でした。

さらに、由紀さんに対して日常的かつ組織的に嘘をついていることがわかりました。残業、友人との約束、実家への帰省、体調不良など、様々な理由をつけてパチンコ時間を確保していました。

最後に、交際期間が短かったため、由紀さんが翔太さんの実態を把握できていなかったことも明らかになりました。ギャンブル依存症は隠蔽性の高い病気であり、短期間の交際では発見が困難であることが改めて確認されました。

将来への影響予測

このままの状態で結婚した場合の将来予測も報告書に含めました。

経済面では、ギャンブルによる損失が続けば借金は雪だるま式に増加し、結婚生活の経済基盤が根本から脅かされる可能性が高いこと。

信頼関係の面では、嘘を重ねる生活パターンが結婚後も続く可能性が高く、夫婦間の信頼関係が築けない可能性があること。

健康面では、ギャンブル依存症による精神的ストレスが、翔太さん自身だけでなく、配偶者である由紀さんにも深刻な影響を与える可能性があることを指摘しました。

由紀さんへの最終報告

調査結果を受けて、由紀さんに詳細な最終報告を行いました。3時間にわたる報告の間、由紀さんは時折涙を流しながらも、冷静に事実を受け止めていました。

「正直、ここまでひどいとは思いませんでした。でも、結婚前に分かって本当に良かったです。もし結婚してから知ったら、私の人生はめちゃくちゃになっていたと思います」

「愛しているからこそ、彼の病気を治してあげたいという気持ちもあります。でも、私一人の力でどうにかできる問題ではないということもよくわかりました」

由紀さんは報告を聞いた後、翔太さんとの結婚を白紙に戻すことを決意しました。

婚約解消の詳細な経緯

翔太さんとの対決準備

由紀さんは調査結果を証拠として、翔太さんと直接話し合うことを決めました。その準備として、当事務所では以下のサポートを提供しました。

まず、翔太さんに見せる証拠資料の整理です。パチンコ店での写真、ATM利用の記録、嘘をついていた日時の詳細な記録などを、わかりやすくまとめました。

次に、対話の進め方についてのアドバイスです。ギャンブル依存症の人との対話では、感情的にならず、事実に基づいて冷静に話すことが重要であることを説明しました。

最後に、安全確保の対策です。ギャンブル依存症の人は、追い詰められると予想外の反応を示すことがあるため、当事務所の調査員が同席し、安全確保と記録のために立ち会うことにしました。

対決当日の状況

翔太さんとの話し合いは、由紀さんの自宅で行われました。翔太さんは最初、なぜ調査員がいるのかと困惑していましたが、由紀さんが調査を依頼したことを説明すると、顔色が変わりました。

最初、翔太さんはすべてを否定していました。「パチンコなんてほとんどしない」「借金なんてしていない」「残業は本当にある」と主張していました。

しかし、パチンコ店での写真を見せられると、翔太さんの態度は急変しました。「たまたま通りかかっただけ」「友人に付き合っただけ」と弁解しましたが、複数日にわたる写真や動画を見せられると、言い訳ができなくなりました。

翔太さんの弁解と最終的な告白

証拠を突きつけられた翔太さんは、次第に態度が変わっていきました。最初の否定から、部分的な認識、そして最終的には全面的な告白へと変化しました。

「ギャンブルは趣味程度だと思っていた。そんなに深刻な問題だとは思わなかった」 「借金も少しだけで、すぐに返せると思っていた」 「結婚したら止めるつもりだった。由紀のために変わろうと思っていた」

しかし、由紀さんは翔太さんの弁解を聞いても、決意は変わりませんでした。

「愛しているからこそ、あなたの病気が治ってほしいと思います。でも、信頼関係が完全に崩れてしまいました。嘘をつき続けながら結婚生活を送ることはできません」

婚約解消の正式通告

由紀さんは、翔太さんに対して婚約解消を正式に通告しました。翔太さんは最後まで関係の修復を求めましたが、由紀さんの決意は固く、最終的に婚約解消が成立しました。

結納品の返却、結婚式場のキャンセル、親族への連絡など、婚約解消に伴う諸手続きも、当事務所がサポートしました。

その後の展開と長期的な影響

由紀さんのその後

婚約解消から半年後、由紀さんは新しい人生を歩んでいます。最初の数か月は精神的なダメージから立ち直るのに時間がかかりましたが、現在では前向きに将来を考えられるようになっています。

「あのとき調査をお願いして本当に良かった。結婚してから発覚していたら、離婚するまでに何年もかかったかもしれません。今は心から信頼できる人との出会いを待っています」

由紀さんは現在、カウンセリングを受けながら、ギャンブル依存症について学習し、将来同様の問題を抱えた人を見極められるよう自分自身を成長させています。

翔太さんのその後

一方、翔太さんはその後も同じ会社で働き続けていますが、ギャンブル依存症の治療については明確な情報は得られていません。由紀さんとの別れが治療のきっかけになることを期待しましたが、現実は厳しいようです。

ギャンブル依存症の治療には本人の強い意志と専門的なサポートが必要ですが、翔太さんがそれを求めているかどうかは不明です。

調査から得られた教訓と現代的意義

結婚前の不安の重要性

この事例から学べる最も重要な教訓は、結婚前の不安を軽視してはならないということです。由紀さんが感じていた違和感は、すべて事実に基づいたものでした。

「愛があれば大丈夫」「結婚すれば変わる」という考えは危険です。特に依存症のような病気は、環境の変化だけで治るものではありません。

小さな変化や違和感も、実は重要なサインである可能性があります。相手の金銭感覚の変化、行動パターンの変化、スマートフォンの扱い方の変化など、日常的な観察から得られる情報は非常に貴重です。

ギャンブル依存症の深刻さ

ギャンブル依存症は、本人だけでなく家族全体を巻き込む深刻な病気です。経済的な問題だけでなく、信頼関係の破綻、精神的な苦痛など、様々な問題を引き起こします。

パチンコは身近な娯楽として認識されがちですが、依存症になると借金、嘘、人間関係の破綻など、取り返しのつかない問題を引き起こします。

結婚前にこうした問題を把握しておくことは、将来の幸せな結婚生活のために不可欠です。

短期間交際のリスク

現代では、交際期間が短いまま結婚に至るケースが増えています。今回の事例でも、半年という短期間の交際では、相手の本質を知ることが困難でした。

特にギャンブル依存症のような隠蔽性の高い病気は、短期間の交際では発見が非常に困難です。だからこそ、結婚前調査の価値がより高まっています。

現代社会における情報の秘匿化

現代社会では、個人の情報がより秘匿されやすくなっています。SNSでは理想的な自分を演出でき、実際の生活実態を隠すことが容易になりました。

特にギャンブル依存や借金問題は、本人が意図的に隠すため、日常的な交際だけでは発見が困難です。専門的な調査によってのみ、真実を明らかにすることができます。

現代の結婚調査の重要性

変化する恋愛・結婚事情

現代の恋愛・結婚事情は大きく変化しています。マッチングアプリの普及により、出会いの機会は増えましたが、相手の背景を詳しく知る機会は減っています。

また、共働きが一般的になったことで、交際中でもお互いの生活時間を詳しく把握することが困難になっています。翔太さんのケースでも、「残業」という説明を疑う理由が少なかったことが、発見を遅らせた要因の一つでした。

現代のギャンブル依存症の特徴

現代のギャンブル依存症は、パチンコ店が全国どこにでもあり気軽に利用できる環境が整っているため身近な存在となっています。また、「娯楽」や「ストレス発散」として正当化しやすく、問題が表面化するまで時間がかかるため隠蔽しやすいという特徴があります。さらに、消費者金融の利用が簡単になったことで、借金を重ねやすくなり、金銭的な問題が深刻化しやすくなっています。

結婚前調査の有効性

今回の事例では、結婚前調査により問題の早期発見ができたことで、由紀さんは深刻な被害を回避できました。感情に左右されがちな恋愛関係において客観的な事実を提供でき、専門的な分析により結婚後に起こりうる問題を予測し、ギャンブル依存症に関する専門知識に基づいて適切な対応方法を提案できたことも大きなメリットでした。

専門家としての所感

ギャンブル依存症の治療について

ギャンブル依存症は病気であり、適切な治療により回復可能です。しかし、治療には本人の強い意志と、長期間にわたる専門的なサポートが必要です。

治療方法としては、ギャンブルに対する考え方や行動パターンを変える認知行動療法、同じ問題を抱える人々との相互支援を行う自助グループへの参加、家族全体でサポート体制を築く家族療法、必要に応じてうつ病や不安障害の治療薬を使用する薬物療法などがあります。

結婚相手の選択について

結婚相手を選ぶ際には、表面的な魅力だけでなく人格や価値観を重視すること、金銭感覚や生活習慣について十分に話し合うこと、相手の過去について適切な範囲で確認すること、不安や疑問を感じた場合は専門家に相談することが重要です。

探偵調査の倫理的側面

結婚前調査を行う際は、プライバシーを尊重し必要以上に私生活に踏み込まないこと、結婚判断のためという調査目的を明確にすること、得られた情報を適切に管理し不要な拡散を防ぐこと、調査結果により精神的ダメージを受けた依頼者へのサポートを提供することなど、倫理的な配慮が必要です。

まとめ

由紀さんの決断の意義

由紀さんの事例は、「愛があれば大丈夫」という考えだけでは済まされない現実があることを示しています。結婚は人生の重要な決断であり、相手について十分に知った上で行うべきものです。

由紀さんが調査を依頼したことは、決して相手を疑ったからではありません。むしろ、真剣に結婚を考えているからこそ、確実な判断材料を求めたのです。

真実を知る勇気

不安を感じることは決して悪いことではありません。その不安と真摯に向き合い、事実を確認することで、より確実な人生の選択ができるのです。

由紀さんは現在、「次に結婚するときは、心から安心して『はい』と言えるような相手と出会いたい」と語っています。真実を知る勇気が、彼女により良い未来をもたらしたのです。

社会的な意義

ギャンブル依存症の問題は、個人の問題を超えて社会全体の課題となっています。家族の破綻、経済的な困窮、精神的な苦痛など、その影響は広範囲に及びます。

結婚前にこのような問題を発見し、適切な対応を取ることは、社会全体の健全性を保つ上でも重要な意味があります。

最後に

当探偵事務所では、このような複雑で深刻な事例にも、専門知識と豊富な経験を活かして対応しています。結婚は人生の重要な決断です。少しでも不安や疑問を感じた際は、一人で悩まず専門機関にご相談いただくことを強くお勧めします。

由紀さんのケースでは、結婚前調査により深刻な問題を早期に発見できました。これにより、由紀さんは自分の人生を守ることができ、翔太さんも問題に向き合う機会を得ることができました。

ギャンブル依存症は年々深刻化している社会問題です。結婚前にこのような問題を発見できたことは、由紀さんの人生にとって大きな意味があったと確信しています。

すべての人が幸せな結婚生活を送れるよう、当事務所は今後も真実の解明と依頼者のサポートに全力で取り組んでまいります。

※本事例は実際の調査に基づいていますが、プライバシー保護の観点から、個人が特定されないよう詳細を変更しています。記載されている地名や施設名についても、事例の理解を助けるために使用しており、実際の調査対象や関係者とは一切関係ありません。

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