「愛があれば大丈夫」の落とし穴 - 婚約者のギャンブル依存と260万円の借金が発覚【横浜の結婚調査事例】

相談者の来訪

2024年11月の肌寒い夕方、当探偵事務所に一人の女性が相談に訪れました。中村由紀さん(仮名、28歳・横浜市内IT企業勤務)は、来春に予定している結婚式を3か月後に控えながら、婚約者に対する拭いきれない不安を抱えていました。

「愛していることに変わりはないんです。でも、このまま結婚して大丈夫なのか、どうしても確信が持てなくて」

由紀さんの婚約者は、横浜に本社を置く大手商社に勤務する森田翔太さん(仮名、32歳)。2年前に横浜駅周辺の合コンで知り合い、半年前にプロポーズを受けました。周囲からは「理想的なカップル」と羨ましがられる二人でしたが、由紀さんには気になることがいくつかありました。

最も大きな不安は、翔太さんの金銭感覚でした。商社マンとして年収は600万円程度と決して悪くないはずなのに、なぜかいつもお金に余裕がないような素振りを見せることがありました。デートの際も、最初の頃はみなとみらいの高級レストランに連れて行ってくれていたのに、最近は「節約しよう」と言って安い店を選ぶことが増えていました。

また、翔太さんのスマートフォンの扱い方も気になっていました。着信があっても由紀さんの前では出ない、LINEの通知が来ても画面を隠すように見る、といった行動が目立つようになっていました。

「結婚したら仕事を辞めて家庭に入る予定なんです。もし何か隠し事があるなら、今のうちに知っておきたいと思って」

由紀さんの真剣な表情と、その言葉に込められた決意を受け、当事務所では包括的な結婚前調査を実施することになりました。

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調査開始と基本的な行動パターンの把握

調査は翔太さんの基本的な生活パターンの確認から始めました。翔太さんは横浜市西区の築10年のワンルームマンションに一人暮らしをしており、平日は朝8時頃に出勤、夜は19時から21時の間に帰宅するのが基本的なパターンでした。

しかし、調査開始から1週間で、由紀さんに話していた内容と実際の行動に食い違いがあることがわかりました。翔太さんは由紀さんには「最近残業が多い」と説明していましたが、実際には定時で会社を出ることがほとんどでした。

では、帰宅までの空白の時間は何をしているのか。追跡調査により、翔太さんが会社帰りに頻繁に立ち寄っている場所が判明しました。それは横浜駅西口にあるパチンコ店でした。

パチンコ依存の実態

さらに詳しい調査を進めると、翔太さんのギャンブル依存の深刻さが明らかになりました。平日は会社帰りに必ずパチンコ店に立ち寄り、土日も朝から夕方まで長時間パチンコに興じていることがわかりました。

特に問題だったのは、翔太さんが由紀さんとのデートをキャンセルしてまでパチンコに行くことがあったことです。「急な仕事が入った」「体調が悪い」などの理由でデートを断り、実際にはパチンコ店で時間を過ごしていました。

パチンコ店のスタッフからの聞き込みでは、翔太さんは常連客として知られており、「負けが込むとイライラして、たまに台を叩いたりする」という情報も得られました。ギャンブルによるストレスが、翔太さんの性格にも影響を与えている可能性が浮上しました。

金銭状況の調査

翔太さんの経済状況についても詳しく調査しました。商社マンとしての年収は確かに600万円程度でしたが、月々のパチンコでの支出が深刻な状況であることがわかりました。

近隣のコンビニエンスストアでの聞き込みにより、翔太さんが頻繁にATMを利用していることが判明しました。また、消費者金融の看板がある建物への出入りも確認されました。

さらに調査を進めると、翔太さんが複数の消費者金融から借り入れを行っている可能性が高いことがわかりました。最近お金に余裕がないような素振りを見せていたのは、ギャンブルによる借金が原因だったのです。

職場での評判と人間関係

翔太さんの勤務先での評判についても調査しました。同僚からの聞き込みでは、翔太さんは真面目で仕事熱心な印象を持たれていましたが、最近は遅刻や早退が増えているという情報がありました。

また、「最近お金の話をすることが多くなった」「同僚にお金を借りようとしたことがある」という証言も得られました。職場でも、翔太さんの金銭的な困窮ぶりが表面化し始めていたのです。

特に気になったのは、翔太さんが職場の女性同僚と頻繁にランチを取っているという情報でした。しかも、その女性が会計を負担することが多いという話もありました。

女性関係の調査

職場の女性同僚との関係について詳しく調査したところ、翔太さんがその女性に対して特別な感情を抱いている可能性が浮上しました。同僚の加藤真理さん(仮名、26歳)は、翔太さんと同じ部署で働く美人の事務職員でした。

二人は業務時間外にも頻繁に連絡を取り合っており、翔太さんが真理さんに個人的な相談を持ちかけることも多いという証言が得られました。さらに重要なのは、翔太さんが真理さんに金銭的な援助を求めていたという事実でした。

真理さんは翔太さんの困窮した状況を知っており、これまでに何度かお金を貸していることがわかりました。翔太さんにとって真理さんは、単なる同僚を超えた特別な存在になっていたのです。

家族関係の調査

翔太さんの家族状況についても調査しました。翔太さんは由紀さんには「両親は地方で元気に暮らしている」と話していましたが、実際には複雑な事情がありました。

翔太さんの父親は5年前に事業に失敗し、現在は多額の借金を抱えていることがわかりました。母親は父親の借金返済のためにパートで働いており、家族全体が経済的に困窮した状況にありました。

さらに深刻だったのは、翔太さんが家族の借金の一部を肩代わりしていることでした。これも翔太さんの金銭的困窮の一因となっていました。

由紀さんへの中間報告

調査開始から約3週間後、由紀さんに中間報告を行いました。パチンコ依存の実態、借金の可能性、職場での金銭トラブル、女性同僚との関係など、次々と明らかになる事実に、由紀さんは大きなショックを受けました。

「まさかギャンブルをしているなんて思いませんでした。お金がないと言っていたのは、そういう理由だったんですね」

由紀さんは涙を流しながらも、「最後まで調査を続けてください。すべてを知った上で、どうするか決めたいんです」と強い意志を示しました。

借金の実態調査

翔太さんの借金について詳しく調査したところ、想像以上に深刻な状況であることがわかりました。3社の消費者金融から合計約180万円の借り入れがあり、月々の返済に追われている状況でした。

さらに問題だったのは、クレジットカードのキャッシング枠も限度額まで使い込んでおり、リボ払いの残高が約80万円あることでした。つまり、翔太さんの総借金額は約260万円に上っていました。

年収600万円に対して260万円の借金は決して軽い負担ではありません。しかも、ギャンブル依存が治らない限り、借金は増え続ける可能性が高い状況でした。

翔太さんの二重生活の実態

約1か月の調査により、翔太さんの生活実態が詳細に明らかになりました。翔太さんは由紀さんには理想的な婚約者を演じていましたが、実際には深刻な問題を複数抱えていました。

平日の行動パターンは以下の通りでした。朝は普通に出勤するものの、昼休みには会社近くのパチンコ店で軽くギャンブルを楽しむ。夕方は定時で退社し、由紀さんには「残業」と嘘をついて横浜駅西口のパチンコ店で数時間過ごす。帰宅後は借金返済の計算や、次の日の軍資金の工面に追われるという毎日でした。

週末も同様で、由紀さんとのデートがない日は朝から晩まで横浜駅周辺のパチンコ店にいることがほとんどでした。由紀さんには「友人と会っている」「実家に帰っている」などと嘘をついていました。

同僚女性との関係の深化

調査が進むにつれて、翔太さんと同僚の真理さんとの関係がより深刻であることがわかりました。真理さんは翔太さんの借金問題を知った上で、経済的な援助を続けていました。

しかし、真理さんにとって翔太さんは単なる困った同僚ではありませんでした。真理さんは翔太さんに対して恋愛感情を抱いており、翔太さんもそれを利用している節がありました。

特に決定的だったのは、翔太さんが真理さんに「婚約者との関係がうまくいっていない」「君の方が理解してくれる」などと甘い言葉をかけていたことでした。翔太さんは由紀さんと真理さんの間で、都合よく立ち回っていたのです。

最終調査結果のまとめ

2か月間の調査により、翔太さんについて以下の事実が明らかになりました。

まず、深刻なギャンブル依存症であり、パチンコによって約260万円の借金を抱えていました。これは年収の4割以上に相当する金額で、結婚生活を営む上で大きな障害となる可能性がありました。

次に、由紀さんに対して日常的に嘘をついていることがわかりました。残業、友人との約束、実家への帰省など、様々な理由をつけてパチンコ時間を確保していました。

さらに、職場の女性同僚と不適切な関係を築いており、金銭的な援助を受けながら、相手に対して恋愛感情を抱かせるような言動を取っていました。

最後に、家族の借金問題も抱えており、結婚後に由紀さんがその負担を共有する可能性があることもわかりました。

由紀さんへの最終報告

調査結果を受けて、由紀さんに詳細な報告を行いました。2時間にわたる報告の間、由紀さんは時折涙を流しながらも、冷静に事実を受け止めていました。

「正直、ここまでひどいとは思いませんでした。でも、結婚前に分かって本当に良かったです。もし結婚してから知ったら、私の人生はめちゃくちゃになっていたと思います」

由紀さんは報告を聞いた後、翔太さんとの結婚を白紙に戻すことを決意しました。

翔太さんとの対決

由紀さんは調査結果を証拠として、翔太さんと直接話し合うことを決めました。その場に当事務所の調査員も同席し、安全確保と記録のために立ち会いました。

翔太さんは最初、すべてを否定していましたが、パチンコ店での写真や借金に関する証拠を突きつけられると、次第に態度が変わっていきました。

「ギャンブルは趣味程度だと思っていた。借金も結婚したら何とかなると考えていた」と翔太さんは弁解しましたが、由紀さんは「信頼関係が完全に崩れた」として、婚約解消を通告しました。

翔太さんは最後まで「真理さんとは何もない」と主張しましたが、証拠の前には説得力がありませんでした。

その後の展開

婚約解消から半年後、由紀さんは新しい人生を歩んでいます。「あのとき調査をお願いして本当に良かった。今は心から信頼できる人との出会いを待っています」と前向きに語っています。

一方、翔太さんはその後も同じ会社で働き続けていますが、真理さんとの関係は職場で問題となり、人事異動となったという情報があります。ギャンブル依存については、専門的な治療を受けているかどうかは不明です。

調査から得られた教訓

この事例から学べることは多くあります。まず、結婚前の不安は軽視すべきではないということです。由紀さんが感じていた違和感は、すべて事実に基づいたものでした。

また、ギャンブル依存症は本人だけでなく、家族全体を巻き込む深刻な問題であることがわかります。結婚前にこうした問題を把握しておくことは、将来の幸せな結婚生活のために不可欠です。

さらに、金銭問題は結婚生活の根幹に関わる重要な要素です。借金や浪費癖がある相手との結婚は、経済的な困窮だけでなく、精神的な苦痛も伴う可能性があります。

現代の結婚前調査の重要性

この事例は、現代社会における結婚前調査の重要性を改めて示しています。昔と違い、現在は個人の情報がより秘匿されやすく、相手の実態を把握することが困難になっています。

特にギャンブル依存や借金問題は、本人が意図的に隠すため、日常的な交際だけでは発見が困難です。専門的な調査によってのみ、真実を明らかにすることができます。

また、マッチングアプリやSNSの普及により、複数の人間関係を同時に維持することが容易になっています。婚約者以外との不適切な関係も、以前より発見しにくくなっているのが現実です。

まとめ

由紀さんの事例は、「愛があれば大丈夫」という考えだけでは済まされない現実があることを示しています。結婚は人生の重要な決断であり、相手について十分に知った上で行うべきものです。

当探偵事務所では、こうした結婚前調査を通じて、多くの方の幸せな結婚生活の実現をサポートしています。不安を感じることは決して悪いことではありません。その不安と真摯に向き合い、事実を確認することで、より確実な人生の選択ができるのです。

由紀さんは現在、「次に結婚するときは、心から安心して『はい』と言えるような相手と出会いたい」と語っています。真実を知る勇気が、彼女により良い未来をもたらしたのです。

※本事例は実際の調査に基づいていますが、プライバシー保護の観点から、個人が特定されないよう詳細を変更しています。

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