再婚後の元妻に異変…心配した元夫が調査を依頼【横浜の素行調査事例】
私たちの探偵事務所に、ある冬の日に一本の深刻な相談電話が入りました。依頼者は東京都台東区にお住まいの会社員男性Aさん(45歳)。数年前に離婚した元妻が再婚したことは知っていたものの、最近になって共通の友人から「元妻の様子がおかしい」と耳にし、不安に駆られて当事務所に調査を依頼されました。
離婚の経緯と現在に至るまで
Aさんと元妻は結婚8年目で離婚に至りました。原因は価値観の相違と将来設計に関する意見の食い違いでした。お互いを傷つけ合うような激しい対立ではなく、冷静に話し合った結果の円満離婚だったといいます。
「彼女は本当に優しい人でした。ただ、お互いが求める生活スタイルがあまりにも違って、このままでは両方が不幸になると思ったんです」
離婚後、元妻は神奈川県の実家近くに転居し、Aさんは東京に残りました。直接の連絡は控えていましたが、共通の友人を通じて元妻が元気に過ごしていることは把握していました。
約1年前、共通の友人から元妻が再婚したという報告を受けました。相手は地元の男性で、元妻も新しい生活に前向きに取り組んでいるとのことでした。Aさんは複雑な気持ちもありましたが、元妻の幸せを願い、心から祝福していたそうです。
共通の友人からの不安な報告
転機が訪れたのは、調査依頼の約2か月前のことでした。共通の友人Bさんから「最近、彼女の様子が明らかにおかしい」という連絡がありました。
Bさんは元妻とは学生時代からの親友で、離婚後も定期的に連絡を取り合っていました。しかし、再婚後しばらくしてから、元妻の様子に変化が見られるようになったといいます。
「最初は新婚生活で忙しいのかなと思っていました。でも、会うたびに顔色が悪くなっていって、話し方も以前とは全然違うんです」
Bさんが観察した変化は以下のようなものでした:
- 以前は身だしなみに気を遣っていたが、髪や服装が無頓着になった
- 表情が暗く、笑顔を見せることが極端に少なくなった
- 話しかけても上の空で、集中力が続かない様子
- 携帯電話の着信音に過度に反応し、慌てて電話に出る
- 夏場でも長袖を着用し、腕や首回りを隠そうとする
- 再婚相手について具体的な話を一切しようとしない
特にBさんが気になったのは、元妻の身体的な変化でした。以前は健康的で生き生きしていた元妻が、明らかにやつれて見えるようになり、時折身体を庇うような仕草を見せることがあったといいます。
元妻への直接連絡と異常な反応
Bさんからの報告を受けたAさんは、元妻の安否を確認するために直接連絡を取ることを決意しました。離婚後は直接の連絡を控えていましたが、このような状況では背に腹は代えられないと判断したのです。
元妻の携帯電話に連絡したところ、出たのは聞き覚えのない男性の声でした。Aさんが丁寧に身分を明かし、元妻の様子を心配している旨を伝えようとしたところ、相手は突如として威圧的な態度に変わりました。
「誰だお前は。もう関係ないんだから二度と連絡してくるな」
一方的に通話を切られたAさんは、その時の相手の声色に強い違和感を覚えたといいます。単なる嫉妬や警戒心というよりも、何かを隠そうとする焦りのようなものを感じ取ったのです。
数日後、再度連絡を試みましたが、今度は着信拒否設定がされており、全く連絡が取れない状態になりました。この時点で、Aさんは事態の深刻さを痛感し、当事務所への相談を決断されました。
調査計画の策定と初期情報の収集
Aさんからの詳しい聞き取りを行った結果、私たちは慎重に調査計画を立てました。元妻の現在の住所は横浜市港南区内であることが判明していましたが、詳細な住所や再婚相手の身元については限られた情報しかありませんでした。
調査の目的は、元妻の安全確認と現在の生活状況の把握でした。ただし、このような案件では感情的な要素が強く、依頼者の主観が調査結果に影響を与える可能性もあるため、客観的な事実のみを収集することを原則としました。
調査期間は2週間とし、主に公道からの行動観察を中心に実施することにしました。プライバシーの保護と適法性を最優先に、建物内部への立ち入りや過度な追跡は一切行わないことを確認しました。
調査開始:日常生活パターンの把握
調査初日から、私たちは港南区内の住宅街で元妻の行動パターンを観察しました。対象のアパートは築15年程度の2階建てで、周辺は閑静な住宅地でした。
元妻の外出は平日の午前中に集中しており、主に食材の買い物が目的のようでした。近隣のスーパーマーケットでの買い物で、滞在時間は30分程度と短時間でした。
観察を続ける中で、元妻の様子には確かに不自然な点が多数確認されました。外出時は常に周囲を気にしており、特に背後を振り返る頻度が異常に高いことが印象的でした。また、携帯電話を手にしていることはほとんどなく、持っていても常にマナーモードに設定されているようでした。
服装についても、季節を考慮すると不自然なほど肌の露出を避けており、12月の寒い時期であるにも関わらず、首元まで隠れるハイネックの服装を常に着用していました。
再婚相手との外出時の観察
調査3日目、元妻と再婚相手が一緒に外出する場面を目撃しました。再婚相手は40代前半と推定される男性で、元妻よりもやや背が高く、体格は中肉中背でした。
二人の関係性を観察していると、明らかに不自然な様子が確認されました。歩行時は再婚相手が常に元妻の後ろを歩き、元妻の動向を監視するような位置関係を保っていました。また、元妻は歩行速度を再婚相手に合わせるように常に振り返りながら歩いており、自由に行動できていない様子が伺えました。
店舗への出入りの様子からも、二人は常に一緒に行動しており、元妻が単独で買い物をすることはありませんでした。店舗から出てくる際も、支払いは再婚相手が行っている様子で、元妻は終始無言でした。
特に印象的だったのは、店舗から出てくる際に元妻が慌てた様子を見せることが複数回確認されたことです。これらの様子から、元妻の行動が大幅に制限されている可能性が高いと判断されました。
生活リズムと社会的孤立の状況
1週間の観察を通じて、元妻の生活パターンが極めて限定的であることが明らかになりました。外出は買い物時のみで、友人との交流や娯楽のための外出は一切確認されませんでした。
元妻の行動範囲は非常に狭く、近隣の店舗への買い物以外の移動は再婚相手との同行時のみでした。また、一人での外出時間も平均30分程度と短く、急いで帰宅する様子が常に観察されました。
近隣住民への聞き取りは行いませんでしたが、公道からの観察範囲では、元妻が近隣の住民と挨拶を交わす場面は一度も確認されませんでした。これは以前の元妻の社交的な性格を考えると、大きな変化でした。
また、元妻の外出時間が日中の限られた時間帯に集中していることから、規則正しい生活を送っているものと推測されました。
元妻の身体的変化の確認
調査期間中、元妻の身体的変化についても詳しく観察しました。Bさんから報告されていた通り、以前の写真と比較すると明らかにやつれて見え、全体的に痩せた印象を受けました。
歩行時の様子も気になる点が多く、時折身体を庇うような仕草や、背中を丸めて歩く姿勢が確認されました。また、階段の昇降時には手すりに頼る頻度が高く、以前とは明らかに異なる身体の動きでした。
特に注目したのは、元妻が重い買い物袋を持つ際の様子でした。以前であれば問題なく持てる重さであっても、明らかに苦痛を感じている様子で、頻繁に持ち手を変えながら運んでいました。
再婚相手の行動パターンと人物像
調査と並行して、再婚相手の行動パターンも観察しました。平日は午前8時頃に外出し、夕方18時頃に帰宅するという規則正しい生活を送っているようでした。職業については確定的な情報は得られませんでしたが、作業着での外出が確認されており、何らかの技術職に従事している可能性があると推測されました。
再婚相手の性格的特徴については、公道での観察範囲で以下の点が確認されました。歩行時は早足で、周囲への注意が散漫。近隣住民との挨拶は形式的で、愛想の良い対応は見られませんでした。
また、元妻との外出時には明らかに主導権を握っており、元妻の意見を聞くような場面は一度も確認されませんでした。買い物の際も、商品の選択から支払いまで全て再婚相手が決定しており、元妻は従うだけの関係性でした。
調査結果の分析と懸念事項
2週間の調査を通じて、元妻の現在の生活状況には多数の懸念すべき点があることが明らかになりました。社会的孤立、行動の制限、身体的変化など、複合的な問題が存在している可能性が高いと判断されました。
特に重要なのは、元妻の自主性が大幅に制限されていることです。以前の社交的で活発だった性格とは正反対の状況にあり、これは単なる新婚生活への適応期間という範囲を超えていると考えられました。
ただし、家庭内の詳細な状況については、探偵として把握できる範囲には限界があります。私たちが確認できたのは公道から観察可能な行動のみであり、推測に基づく部分については慎重な判断が必要でした。
調査報告と依頼者への提言
調査完了後、Aさんに対して詳細な報告を行いました。動画記録約3時間分とそこから抜き出した静止画、詳細な行動記録をもとに、観察された事実を客観的に報告しました。
報告書では、元妻の現在の生活状況について懸念すべき点が多数確認されたこと、しかし家庭内の詳細な状況については推測の域を出ないことを明確に説明しました。
Aさんに対しては、以下の提言を行いました。まず、観察された状況が深刻である可能性が高いため、信頼できる第三者を通じて元妻の状況を確認することが重要であること。次に、必要に応じて専門機関(警察、女性相談センター等)への相談を検討すること。そして、直接的な介入は慎重に行い、かえって状況を悪化させないよう注意することです。
依頼者の決断と後日談
調査報告を受けたAさんは、共通の友人Bさんと協力して、慎重に元妻との接触を試みることを決断されました。まずBさんが元妻に連絡を取り、安全な場所での面会を提案したところ、元妻から「会いたい」という返答があったそうです。
後日、Bさんを通じて元妻との面会が実現し、そこで元妻から現在の困難な状況について打ち明けられました。詳細は守秘義務により明かせませんが、元妻は適切な支援を受けることができ、現在は安全な環境で生活しているとの報告を受けています。
探偵としての所感
この事例を通じて、素行調査の重要性を改めて実感しました。元夫という立場からの調査依頼は珍しいケースでしたが、結果的に困難な状況にある人を支援するきっかけとなりました。
ただし、このような案件では探偵の役割と限界を明確に認識することが重要です。私たちは事実の確認と報告を行うことが主な業務であり、直接的な問題解決は専門機関や信頼できる関係者に委ねる必要があります。
今回の調査期間は2週間で、調査対象は元妻の日常生活パターンでした。主な調査内容は公道からの行動観察で、結果として元妻の生活状況に関する重要な情報を収集することができ、最終的に適切な支援につなげることができました。
なお、本事例は実際の調査案件を基にしていますが、プライバシー保護の観点から、関係者の属性や詳細な内容については一部変更を加えています。
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