「うちの家族が狙われるなんて、思ってもみませんでした」

ストーカー被害の調査をしていると、こうした声を本当によく耳にします。

ストーカーは、もはや“誰か遠くの人の話”ではありません。これまで私たちが対応してきた事例でも、被害に遭われた方の多くが「まさか自分が」と口を揃えます。そしてその中には、家族ぐるみでターゲットにされてしまっていたケースも少なくありません。

今回は、実際の調査経験も踏まえながら、「家族でできるストーカー対策」についてお伝えしたいと思います。

まず最初に大切なのは、「家族の誰かが知らない人物との接触をしたときに、それがどういう人物なのかを確認する」ことです。実際にあった話ですが、ご本人はまったく知らない人物が家を訪ねてきて、玄関先でしつこく話しかけてきたそうです。家族の誰かの知り合いだと言われれば断りづらい。でも、後から確認してみたら家族もまったく知らない人物だった。こういった手口で、相手の生活圏に入り込もうとするケースがあるのです。

ですから、誰かを家に招くときや、知らない人から連絡があったときは、「事前に家族に伝えておく」という一手間が、とても重要になってきます。これは決して大げさな話ではありません。未然に防げる被害というのは、こういった「ちょっとした確認」の積み重ねから生まれるものなんです。

次に、最近特に注意が必要なのがSNSの使い方です。私たちの調査でも、SNSに投稿された写真や位置情報から、被害者の生活パターンや自宅の位置を特定されたケースがいくつもあります。とくに家族写真に場所や名前が一緒に写っていたり、投稿の内容に子どもの名前や通学先が含まれていたりすると、加害者はそれを簡単に“材料”にしてしまうのです。

良かれと思ってシェアした日常が、知らぬ間に相手の「調査資料」になっていることがある——これは私たち探偵だからこそ知っている現実です。ですから、家族でSNSを使う際には、お互いに「どこまでなら出してもいいか」をしっかり話し合っておくことをおすすめします。

そして何よりも大切なのは、「小さな違和感を放っておかないこと」です。

ストーカー調査の現場でも、「最初は気のせいかと思った」「まさか自分が狙われてるなんて」という言葉を何度聞いたかわかりません。不審な郵便物が届いた、帰り道に同じ人と何度もすれ違う、誰かに監視されているような気がする——そういった感覚があったときには、迷わず家族に相談してください。

一人で抱え込むのは本当に危険です。ストーカーは「孤立している相手」を狙ってくる傾向があります。誰かと一緒にいる、見守られているとわかれば、それだけで警戒するケースもあるのです。

実際、調査を進めるなかで、防犯カメラの設置や通勤ルートの変更をしただけで加害者が動きを止めた例もありました。特に最近は、玄関や車庫前に小型のカメラを設置して、トラブルが起きたときの記録を残すご家庭も増えてきました。こういった対策は、「証拠を残す」という意味でも、「犯行を抑止する」という意味でも、非常に効果があります。

また、個人情報の管理についても気をつけたいポイントです。私たちのところに持ち込まれる被害相談のなかには、「ゴミに出した郵便物から住所や氏名を知られた」というケースもあります。些細な情報が積み重なることで、加害者が被害者の行動パターンや居場所を特定できてしまうのです。

とくに、共有のパソコンや郵便受けを使っているご家庭では、「ログアウトを忘れていないか」「封筒をそのまま捨てていないか」など、一つひとつの行動を見直すことが、防犯につながります。

ストーカーというのは、静かに、しかし確実に日常を蝕んできます。だからこそ、異変に気づいたときの初動がすべてと言っても過言ではありません。

もし、あなたやご家族が「もしかして…」と感じることがあったなら、その直感は案外、当たっているものです。何かおかしい、何か違和感がある。でも、どうすればいいかわからない——そんなときは、ぜひ私たちのような探偵にもご相談ください。

被害が大きくなる前に、調査によって状況を“見える化”しておくことで、対策が立てやすくなりますし、警察に相談する際の資料としても活用できます。

大切なご家族を守るために、今できることから少しずつ。私たちも、そのお手伝いができればと思っています。

 

あなたのことを、自分のことのように考える探偵事務所。

アルリボン調査事務所

神奈川県横浜市中区長者町2-5-18-501
TEL: 045-306-8269
URL: https://illreborn.com/
E-mail: info@illreborn.com
探偵業届出番号:第45140055号